2020-01-01から1年間の記事一覧

淫靡なテイストの話題に対する抵抗感への推察

昔からいわゆる下ネタが苦手だった。今回は私が下ネタが苦手である理由について自分なりに考えを述べていくため、当然ながらそういうワードを多用することになる。私と同様にこの手の話が苦手な人間は読まないほうが良い。 さて、まず、下ネタとは何かの定義…

音を楽しむと書いて音楽

昔から音楽と縁がなかった。 小学二年生の時に、朝と帰りにみんなで合唱する習慣があった。それを歌い終わった時、前の席のマナミちゃんがパッと振り返って「あんた、音痴だね!」と笑った。 三年生の時、休み時間に友達と話していてサザエさんの話題になっ…

照れて髪を触る癖

「仮名男ちゃんは、照れるときに髪を触る癖があるね」 ある日、友人にそう言われた。なんてことはない話の中で友人に褒められて、「まあ、私は天才だからな」と自慢げに返した時のことだった。 図星だったので、ドキリとした。 私は褒められることに慣れてお…

翼を忘れた小鳥へ

今朝、道中で有料駐車場の脇を通った。よくある四方をフェンスで囲われたものであったが、そのフェンスの内側の、さらに隅っこでなにかが動いているのを見つけた。 小鳥だった。 私は、鳥は雀とカラスしかわからないが、そのどちらでもないようだった。手乗…

幼さを侮るなかれ

私は子供が苦手だ。こう言うと、すかさず四方八方から嫌悪の槍を突き出されて囲まれてしまう。人としての在り方を否定され、呆れられ、時にはこんこんと膝を寄せて説教をされることがある。別に嫌いと言ったわけでも、子供に危害を加えているわけでもないの…

今朝、ロマンスを見た

今朝方、電車に乗るために駅の改札へまっすぐ歩みを進めていると、柱の影でメロドラマが行われていた。高校生くらいの制服を着た男女が抱き合っていたのだ。私が発見した段階では男がおもむろに女に身体を預けて縋るように抱きしめているところだった。その…

朝のくだらない話

世間的には、どうやら梅雨が明けたらしい。どんよりと重たそうな夕方の曇り空を眺めながら、「おい、梅雨が明けたんだろう。どうしたんだい、辛気臭い顔をして」なんて嫌味なフレーズを思い浮かべる。 無愛想な私がよく他人から言われる言葉だった。身体の部…

尿検査で恥辱を受けた話

私は頻尿である。 突然なんの話を始めるんだと諸姉らは感じたかもしれない。お察しの通り、今回は尿及び膀胱の話である。こういった品性の欠ける話題に苦手意識を持つ人はこの日記を見ない方が良いだろう。まあ、尿の話が大好きだと宣言するような人がいても…

ラムネのトラウマ

先日、Pちゃんとすごく久しぶりに会った。ただ、状況が状況だったのでどこかに出かけるとかではなく、行きつけのビジネスホテルを予約してそこで一泊過ごした。お風呂と飲食以外はずっとマスクをつけていたし、こまめに換気や消毒なんかもして、飲食物の分け…

ブログ、はじめました

2020/5/19 夏も間近ということで、冷やし中華とともに私もブログを始めてみました。 過去にふせったーに載せていたものをそのままコピペして移設しただけではありますが、今後の日記やとるにたらない文章はこちらに、二次創作文やネタはふせに分けて管理した…

夏と思い出と待ち合わせ

人を、待っている。 気が滅入るような湿度と、身体がじわじわと蒸されていくような暑さの中で、大して涼しくも心地よくもない、それでいてせっかくセットした髪を乱すくらいの生温い風が身体をすり抜けていく。木々も鮮やかな緑色に姿を変えて、空もグッと高…

祖母との思い出

私は父方と祖母と同居していた。正確には祖母の持ち家に私たち家族が住まわせてもらっている形だった。父の母、つまり私にとっての祖母は、なんというか、偏屈で気難しくてシニカルな女性だった。嫁いできた母は随分と苦労をしたと思う。 しかし、祖母は孫の…

歳を重ねるということ

「もう誕生日迎えるの、嬉しくないんだよね」 先日、友人の誕生日を祝った時に、ふと友人がそんな言葉をこぼした。私はなんで?と素直に尋ねてみたが、友人は呆れたように「普通みんなそうだよ。歳重ねるの嫌だよ」と言っていた。普通、ふつうかあ、と心の中…

硬筆の思い出

私は字を書くのが苦手だ。 しかし、字を書くこと自体は好きだった。 何をもって苦手としていたかと言うと、とにかく周りの友人に比べて字が下手だったのだ。 幼い頃、交換ノートやプロフィール帳が流行ったときも、書くこと自体は楽しかったが、ずらりと並べ…

眠気の心地よさと支離滅裂の愉快さ

眠気が強い時の考えというのは、どうにもとんちんかんでくだらないものだ。 視界には薄い曇りガラスが一枚隔てられて、思考には大小異なったモヤみたいなものがまとわりついて考えを鈍らせる。そのとき、私はなんだか私を他人として見ているようで、私の意識…

なぜ猫と暮らしている人間は、愛猫をぴーちゃんと呼ぶのか

私の友達のPちゃんは、一緒に暮らしている猫のことをぴーちゃんと呼ぶ。 開幕からややこしい話をしてすまない。 人間の方がアルファベットのPちゃん、猫の方がひらがなのぴーちゃんである。 猫の本当の名前は全く違う名前である。ぴーのぴの字も見当たらない…

月イチ麻雀倶楽部ができるまで

※この記事は2月ごろのものです 「犬鳴村って映画、知ってる?」 昨年12月の中旬、冷たい風がアウターの隙間に吹き込んで、寒さに身体を縮こませながらPちゃんは言った。Pちゃんとはもう6年ほどの付き合いになる。私が恐がりでありながらホラーの類が好き…

電車でのくだらない思いつき

用事があって電車に乗った際、いつもなら目的地までスマホをいじって暇をつぶすのだが、その日は随分と天気が良かったので顔を上げて窓の外の景色を眺めていた。そこでふと、自分以外の乗客をぼんやりと見た。みんな眠りこけたり、スマホを弄ったり、本を読…

夜と空腹についての所感

夜も深い時間帯に、お腹が空いて起きてしまった。 腹がぺしゃんこの空き缶のように凹んでしまって、背中の皮とくっついてしまうんじゃないかと想像してしまって、気分を悪くする。 思わず腹を抑えてみれば、途端に苦しそうにぐうと鳴く。もしかして私は、腹…

ケ・セラ・セラ

私はあまりジブリ作品を見ていないのだが、唯一、「ホーホケキョ となりの山田くん」(以下、「となりの山田くん」)という映画だけは小さい頃に何度も何度もレンタルショップで借りていつまでも飽きずにテレビに貼り付いて見続けた。それから少し経って原作(4…

はらこ飯の思い出

はらこ飯、という料理を知っているだろうか。 宮城県の有名な郷土料理で、醤油やみりんと一緒に鮭の身を煮て、その煮汁で炊き込んだご飯の上に鮭といくらを乗せた炊き込みご飯の一種だ。 原稿の作業用BGMとして映画「ホーホケキョ となりの山田くん」を流し…

価値観の話

私は「あさりちゃん」という漫画が、自分の中で一番だと自信を持って言えるほど好きな作品だ。 この漫画は、タイトルの通り浜野あさりという小学4年生の女の子が主役の物語である。基本的にはギャグ調の漫画ではあるものの、その展開はシリアス、ホラー、SF…